ヒスイはヒスイ輝石とオンファス輝石という鉱物からなっていて、ヒスイ輝石・ナトリウム・アルミニウムを含むケイ酸塩鉱物(NaAlSi2O6)で、火成岩・堆積岩・変成岩に大割される岩石の中の変成岩に含まれる。
ヒスイ輝石を構成する元素たち(ナトリウム・アルミニウム・ケイ素酸素)は典型元素と呼ばれ、その化合物は無色であることから、この純粋な組成を持つヒスイ輝石は無色透明であるはずですが、肉眼的に白くみえます。
しかしヒスイには緑・ラベンダー・青・黄等の色があります。緑色の部分の化学組成を見てみると(Na,Ca)(A1,Mg,Fe)Si2O6であることから、ヒスイ輝石のナトリウムの一部をカルシウムに、アルミニウムの一部をマグネシウムと鉄が置き換えた鉱物、即ち私たちが緑色ヒスイと言っていたのはオンファンス輝石だったのです。
また、マグネシウムカルシウムは典型元素で遷移元素でないので、着色の原因とは考えにくく鉄は遷移元素の一種なので、オンファン輝石の緑色の原因になっていると推定されます。
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